3歳の子のためのおやすみ話、90秒を3つ
3歳の子がおやすみ前のお話に本当に求めているもの。短くて、くり返しがあって、自分が出てくること。本がなくても今夜から使える、かんたんなアイデアです。
文:Justin Plute · · 1分で読めます
5回目で飽きるのは、大人の側の問題です。
3歳になるころ、子どもはお話を「読んでもらう」のをやめて、何かを「聞き取ろうと」しはじめます。自分の名前を。犬がおバカなことをする場面を。もうすぐ来るとわかっているページを。
3歳の子がいる方なら、この感じをご存じでしょう。私に子どもはいませんが、24人の姪と甥がいるので、家族の中にはずっと、ほぼ途切れることなく3歳の子がいました。そして、おやすみ前の時間をたくさん受け持ってきました。おなじお話。もういちど。それから、笑いながら「もういっかい!」。あなたがうんざりした声を出しそうなのを知っているからです。昔は、それを想像力の不足だと思っていました。実際はその逆です。
3歳の子は、何を聞き取ろうとしているのでしょう?
3歳では、集中力は短いけれど、パターンを覚える力はとても大きいのです。心に届くお話には、こんなものがあります。
- 先が読めるかたち。小さなことが起きて、それが少しひねりを加えてもういちど起きて、最後にみんなが安全な場所に落ち着く。
- 自分がその中にいること。自分の名前、自分の犬、自分の赤い長ぐつ。聞き手が中にいるお話は、いないお話の2倍おもしろい。
- いっしょに言える音。ノックの音、水しぶき、ひゅーん。いっしょに声に出せる部分こそ、子どもが覚えている部分です。
- 先が見える結末。3歳の子にとって、結末を知っていることはネタバレではありません。それこそが安心のすべてです。
おやすみ前のお話は、どれくらいの長さがいいでしょう?
3歳の子へのおやすみ話は、90秒でかまいません。3分なら長いほうです。それを超えると、ほとんど自分に向かって読んでいるようなものです。
短いお話なら、質問が入っても大丈夫です。「どうしてクマさんは悲しいの?」「ママはどこ?」3歳の質問はどれも本気で、短いお話なら、それに答えてもまだ筋道に戻る余裕があります。
今夜話せる、3つのお話
本はいりません。私が寝かしつけの担当になったときに頼る、いつものお話です。お子さんの好きなものに入れかえてください。
迷子になった光。 ホタルでも星でも光る虫でもいい、小さな光が、おうちへの帰り道がわからなくなります。木に、水たまりに、お月さまにたずねます。みんな「ここじゃないよ。でも、あっちで聞いてごらん……」と言います。最後のひとつがおうちを指さし、光は帰り道に、みんなにおやすみを言っていきます。
眠れなかった動物。 お気に入りのぬいぐるみとおなじ種類の小さな動物が、へんな場所で寝ようとします。くつの中。冷蔵庫の中。屋根の上。どれも、おかしな理由でだめ。最後の場所は自分のベッドで、最初からそこでよかったのです。
音あつめ。 小さなだれかが夜の家を歩いて、音をふくろに集めます。時計、チクタク。蛇口、ポタン。ねこ、ンニャ。ふくろがいっぱいになったら、まくらの上に音をあけて、それを聞きながら眠ります。
最後のお話は、だいたいPelu(ペル)のことです。私たちの世界でいちばん小さなキャラクター。まだ言葉は話せませんが、どの文字がどんな音を出すか知っていて、かならず音で返事をします。3歳の子はPeluをすぐに理解します。大人は少し時間がかかります。
どうして「もういっかい」なのでしょう?
くり返しは、3歳の子がお話を分解して、しくみを調べる方法です。語るたびに新しいことに気づいたり、昨日まちがえたせりふを言えるようになったりします。5回目で飽きるのは、大人の側の問題です。
だから「もういっかい」と言われたら、「いいよ」と答えてください。眠気ざましに、小さなところをひとつ変えてもいい。子どもは気づいて、教えてくれます。それもまた、ひとつのお話です。
Justin Pluteは、StoryToonsの創業者です。自分の子どもはいませんが、甥と姪が24人います。